コハダは優しい
2024年10月8日(火)テーマ:ブログ
20代の頃は、
どんなに疲れていても
一晩寝たら楽勝で
回復していた身体も
今では、寝たら
腰の痛みで目を覚ます
寿司屋の大将です。
先日可愛らしいお客様から
『一番好きなおすしは何ですか?』
という質問を頂きました。
今日はぼくの一番と
そのお寿司を好きな理由を
3つご紹介するのでおつき合い
よろしくお願いします。
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▼一番すきなおすし
結論からいきます。
一番は圧倒的に【コハダ】です!
これにつきます。
王道といえば王道ですが、
それでもやはり【コハダ】が1番です!
画像:コハダフラワー(大将作w)
▼好きな理由1
右も左も料理もしたことがない
18歳の少年が、少ない情報の中で
こはだを卸すのが目標であり
支えにしていたから。
魚に触らせてもらえるまで
一年かかりました。
同期が12名。
携帯もインターネットも
一般的にはない時代
同じ寮で過ごし、先輩や同期と
情報交換しながらの寮生活。
同期は、毎日包丁をにぎり
魚に触り新しい魚をどんどん
卸していく。
ぼくはというと
毎日、雑用や洗い物を約一年。
野球しかしてこなかった
18歳の気仙沼出身の青年には、
厳しい職場と寮での
どうしようもなく開く
同期との差に
愕然とする毎日(涙)
当時の若い時は、いなし方が
分からないので正面からすべて
受け止めるしかなく、
今振り返ってもなかなかだぁという
ほろ苦くも有難い思い出があるのも
コハダの良いところ(笑)
▼好きな理由2
上京して一番最初に学んだ魚が
コハダだったから。
なぜ一番最初の魚が
こはだだったのか?
それにもちゃんと理由があります。
コハダには、エラ付近に
左右対称の黒点があります。
出刃包丁で卸していくので
この黒点を目安に
片刃の使い方の
感覚を養います。
左右対称に黒点に包丁を
入れられれば完璧です。
この他、
骨の形状や身の質を始め
包丁の使い方を覚えるのに
初心者には優しい魚なのです。
ということで
思い入れの深い魚でもあります。
▼好きな理由3
寿司のためにある魚といっても
過言ではないから
これ一択と言ってもいいくらい!
皆さん、コハダと聞いて
お寿司以外の料理をすぐに
イメージできるでしょうか。
もちろん、他にもいろいろ
コハダ料理はありますが、
やはりなんといっても
コハダは、
にぎり寿司が一番!!
そして何よりイケメン!
にぎり一貫付けにした時の
あの佇まいは、
何とも言えない美しさ!
貫禄!
カウンターの付け台に
着地した時のコハダは、
世界の内村選手も惚れ惚れするような
世界で最も美しい着地、10点満点!
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参考までに
コハダは、出生魚で成長の過程で
大きさによって名前が変わります。
小さい→ → → → → → →大きい
シンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロ
板前さんによって
仕込みから完成まで
オリジナリティが
色濃くでるコハダ。
うちは、
お醤油をつけなくても
そのまま召しあがれるように
仕上げています。
一度ご賞味ください。